June 24, 2007
■めずらしく、日記らしく。
朝起きたら梅雨の合間の晴天。
今日の予定を考えているとうちのマドモワゼルが「今度のお呼ばれに着て行く服がない」などと言い出す。きみ何着も持ってるじゃないのと思ったが、「今ジャ○コでバーゲンしてるから。自分のおこづかいで買うから」とおっしゃるので連れて行くことに。
新聞広告によると世界に720万本もの苗木を植えて環境保全に力を入れているらしいその○ャスコで、服を選ぶ。
しかし男目から見てもこれといったもの見つからず。たまにいいのがあるとやはり値札に拒絶される。
するとマドモワゼル、専門店街を立ち去り、一般売り場に足を向ける。そしてSALEの吊るし商品を手に取り「これ安くていいよ。どう?」とおっしゃった。
ああ。まるで親戚のおばさんが来ているようなテロテロの安スーツじゃないか。僕は目に熱いものがあふれてきて前が見えなくなった。「ごめん、ごめんよ。僕がちゃんとしたのを買ってあげるから。心配しなくていいから…。」
そんなわけでなぜか急遽仙台へ行くことに。開店当時に近隣住民と一緒に植樹したふれあいの木々があまり手入れされずに放置されている感じのジャス○を後にした。
さて仙台。
マドモワの晴れ着は無事購入(ワリカン)。その後は無駄遣いせずに直帰するつもりだったのだが、ついウロウロ。結局自分のために買ったものも含めて
●雪駄(ちゃんとした和履き物屋さんで購入)
●ストローハット(帽子専門店で。雰囲気買い)
●ヘンケルの三徳包丁(ドイツ製の刃物の妖しい光に魅せられて)
など、散財。
恐ろしい。住民税請求と車検などで地獄の夏休みを迎えようとしているこのわたくしの財布のヒモさえも緩ませてしまう、魔性都市・仙台の恐ろしさよ。
少し遅い昼食に、『ビッグマウス』 のハンバーガー。すぐ近くのマックのカウンターの行列を横目に本格的なバーガーをゆっくり頬張る。
帰りはサービスエリアで一服。僕はなぜか高速道路のサービスエリアが好きだ。旅の途中、って感じがするからかもしれない。
山形道ですれ違う、仙台へと向かっている車がかなり多い。きっとこの季節だから乗っている人たちの胃袋にはそばとサクランボがたんまり詰まっているのだろう。
仙台人は山形で食を楽しむ。山形人は仙台で買い物をする。
東北初夏の経済交流に参加した一日でした。
■かっこうの歌声
「たとえば、かっこう、とこう鳴くのと、かっこう、とこう鳴くのとでは、聞いていてもよほど違うでしょう?」
〜宮沢賢治 『セロ弾きのゴーシュ』 より
はい。今日はちょっと文学的にスタートです。
実家の裏の畑のあたりを縄張りにしているカッコウがいる。おそらく同じ一羽が、時折畑の周りの木などに止まっては、「かっこう、かっこう。」と、あの独特のリズムで繰り返すのだ。
いたずらっ子な僕は彼の歌声に合わせて口笛で物まねをする。すると一瞬、かれは戸惑ったようにその歌のリズムを狂わすのだ。
「かっ、こう…、かっこ、うう…」
しかし彼はすぐに自分を取り戻す。いつもの自信に満ちた、リズミカルで張りのある声で、再びかっこう、かっこうと迷いなく歌いだす。
ふふふ。ごめんよ。邪魔したね。
彼が止まっている木の下では、うちのエアが虫を追いかけてぴょんぴょんと飛び跳ねている。