White Cat Blues

■白猫のブルース 第１回 　『開幕』

俺は白猫のエア。おれの飼い主（といってもメシと寝床を世話になっているだけで魂まで飼われているつもりはないがね）が最近始めたこのブログってやつのスペースを借りて、おれもたまに思いついたことを書いてみるつもりだ。

　さて、野球シーズンが開幕したね。俺もソファで毛づくろいをしながらたまにテレビで見てみるが、野球ってやつは面白いね。あの白いボールがポンポンと飛んでるのを見ると思わずジャラけたくなっちまうよ。それにあのひろびろとしたグラウンド。たまに珍プレー集とかで俺の仲間（ネコ）が乱入して試合を中断させたりしているが、痛快だねえ。そいつの気持ち、わかるよ。あそこは走ってみたくなる。ただ身を隠す場所がないから俺たちネコ向きの場所ではないけどな。

　しかしあれだね、野球自体は面白いが民放中継の方は相変わらずさっぱりだな。アナウンサーのキンキン声の絶叫は俺たちネコの耳には優しくない。美声という言葉があったと思うが、そいつはもはや死語なのかもしれないな。
　語彙もプアすぎる。実況もそうだがヒーローインタビューの「今のお気持ちを」とか「ファンの皆さんに一言」とか、そんなの子供でも言える。言葉を扱うプロとしての自覚やプライドがあるなら、選手が技を磨くようにもっと野球のことを勉強して、言葉のセンスを磨くべきだ。
　ついでに言えば解説者もマンネリ過ぎてどうにもならない。どんどん入れ替えればいいのにな。面白い話をしてくれるやつはいくらでもいると思うぜ。

　野球、してぇなあ。ネコじゃあバットは握れないが、代走なら結構いけると思うよ。塁間で挟まれても、タッチをかわして逃げ切る自信、あるね。